トップノウハウビンテージスピーカーの調教スピーカーの内部配線の変更と響き棒の追加

スピーカーの内部配線の変更と響き棒の追加



 倍音乗せを企てた和音設計

 内部配線にはこの最近開発したミュージックスピリットのBasic1のシースを剥いて使います。このケーブルは音の良し悪しの周期性を発表した「カイザーゲージ」をそのままケーブルに封じ込めたものですから、ハーモニアス面からいってもリズム感からいっても永久に変わる必要のないバランスを持ち備えた物です。157.5ミリを元になる長さの1と決め、その何倍長の倍音乗せを企てた和音設計とします。




 響き棒にはマホガニーを採択

 箱が無垢木で薄く幅広の為、若干ボンつき気味の音が気になります。なぜこうした音になるのかの原因は色々とありますが、今回の場合は縦、横、奥行きの3辺の寸法比から来る問題です。幅と高さ方向においては結構美しい比率なのですが、如何せん奥行きが短かすぎて長い周期とのタイミングが合わないのです。

 それを解消すべくバッフルの裏側に響き棒を取り付ける事にしました。材料には鳴きの良いマホガニーを採択します。新木場の銘木店を訪ね、中でも煙で燻した狂いの少ない材料を見つけました。

 スピーカーと側板までの間に補強の目的と3個のユニットに一体感を持たせ、なおかつ音の骨格形成をシッカリさせ、アタックの芯の強さとリリースの響きの美しさの両立を目指します。ネジ止めの位置は当然ながら各ユニットの中心に合わせ、音楽信号が入った瞬間に振動が炸裂するイメージをもっての設計です。


  影響を与える側と与えられる側の絶妙な関係

 その時に意外と軽視されがちなのが穴のザクリの深さとネジの径と長さの問題です。油断大敵です。最後のここが命といっても良いぐらい音のバランスに影響が出るのです。理想は棒とバッフル板が一体となりどちらの音も勝る事のないようにします。

 要するに絶妙でなければなりません。料理の二杯酢、三倍酢の調合をイメージして頂くと良いと思います。このようにワンオフであってもカイザーサウンドの拘りの設計ポリシーは変わりません。カイザーサウンドはお客様の御用達になれるよう努力を重ねます。

 基本は棒の長さ、幅、厚み、この比率が今回の肝になります。この振動が良くも悪くも六面全てに及ぼすのですから重要なのは言うまでもありません。影響があるのは何事も同じですが好影響と悪影響の二つに分かれます。しかし2分の1の確率のように思われるかもしれませんが実はそうではのいのです。

 くじのように当たりが少なく大半が外れなのです。


戻る